暗号通貨Custody(カストディ)サービスの企業紹介・ビジネスモデル
目次
- Crypto Finance
- Swisswquote
- xapo
- Vo1t
- BitGo
- ALTAIRIAN CAPITAL
- BANK FRICK
- Bitcoin Suiss AG(Swiss Crypto Vault)
- GEMINI
- itBit
- Digital Asset Custody company
- koine Finance
- kingdom TRUST
- Coinbase
- Trustology
- Fusang Vault
- Smart Valor
Custody(預かり)サービスを始める事業者が増えてきました。資産を預かるサービスのことです。
暗号通貨が新しいアセットクラスとなりつつあるため、VCやファンドといった機関投資家が参加し始め、そういった層からの需要が出てきています。
さらに暗号通貨の初期からのホルダーで富豪になった人にも需要は出てきますし、時代が進み、老化してしまった人に対する預かりサービスも出てくるでしょう。
この分野に関しては、経済的な堀を作れる領域です。ユーザ視点で見ると、一度使うと別のサービスに乗り換えるコストが高い分類に当たるからです。
この場合のコストとは、「技術的にリテラシーがいる」「時間的に面倒」「乗り換え時にフィッシングやタイピングミスなどのリスクがある」などすべて考慮したもので、「それならいいや」と同じサービスを使い続ける心理が働きやすくなります。
したがって、解約率(チャーンレート)が低いタイプのサービスであり、それに加えて多くの顧客を抱える実績があれば安心して預けられるため、新規顧客も増えるというネットワーク効果(好循環)も働きます。
どのようにマネタイズしているかというと、大手のCoinbaseでは、この預かりサービス対象者として最低 $10 million以上の資産保持機関・個人を対象としています。そしてセットアップ手数料として$100,000 に加えて 0.10%/月の手数料を設定しています。
それでは具体的な企業を俯瞰していきます。
企業名の下に表を設けていますが、 「本業の業界」「拠点」「設立年」「扱う通貨」の順番に表示しています。
Crypto Finance
Crypto Fund AG (Asset Management), Crypto Broker AG (Brokerage), and Crypto Storage AG (Storage).の3つのビジネスからなります。ここでは3つ目のStorageサービスがCustodyにあたります。
秘密鍵をHSM(Hardware Security Module)で保管します。HSMは簡単にいうと、秘密鍵を守る金庫の役目をするハードウェアです。
※参考ですが、詳細にはこちら の記事が参考になります。
またM of N のマルチシグ(N人のうちM人が署名したら実行する手法)や、複数のグループから過半数の署名を必要とするマルチシグをネイティブでサポートしています。
Swisswquote
こちらは既存の銀行ですが、暗号通貨の取扱を始め、今後預かりサービスを始めていく予定のようです。
xapo
公開されている数字だけで判断すると、預かり額が一番大きい企業です。2つのxapoのクライアントいわく、$10 billion ものBitcoinを保持していると言われています。
また5大陸に地下金庫のネットワークを持つと言われており、以下がその一部の写真です。
サービスの特徴としては、以下のように権限や金額しきい値を簡易に設定できるようになっています。資産を預けておく個人というよりは、暗号通貨で大きな金額を持つような事業者が使いやすいように設計されています。
Vo1t
英国政府のサイバーセキュリティセンター(CESG)の条件を満たす暗号化とのことです。他に詳細な記載はありません。
BitGo
事業者向けウォレット大手のBitGoですが、預かりサービスも始めています。通貨に記載はありませんが、扱う種類としては現状最大手と言えます。以下の3つのサービスを提供予定です。
- Institutional Custody
- Self-Managed Custody
通貨を利用したい投資家向けのサービスで、オフライン金庫システムを提供します。ユーザは鍵を保持・利用ができると同時に、BitGoのセキュリティと保管サービスを利用できる。BitGoのマルチシグ(Hot/Cold)ウォレットで、BitGoのAPIにアクセスができ、統合や開発がしやすいのが特徴です。
- Qualified Custody
準備中のサービスで気になる方はこちらにメールが必要とのことです。 sales@bitgo.com.
続きはTokenLab内のリソースを参照としているため、TokenLabを購読いただき全文お読みいただけます。