Crypto経済のコンプライアンスと決済を担う「Wyre」のビジネスモデル
DeFi周辺のツール発展により、非営利団体のプロトコルの上にのっかるサービスやサポートする企業のビジネスを構築できるようになってきました。Wyreもその筆頭となっていますが、今回はTokenLabで配信したWyreのレポートについて一部公開していきます。
Wyreは、簡単にいうと、クリプトの「コンプライアンス」と「決済」のためのAPIを提供するFintech/Crypto企業といえば良いでしょう。
ミッションと解決したい課題
ミッションはクリプトプロジェクトが法定通貨世界とのやり取りするのを助けることとあり、そのために上記のコンプライアンスと決済をサービスとして提供しています。
コンプライアンスは、起業家にストレスがかかりますし、コストがかかります。とはいえ、おざなりにはできず特定の地域の規制機関に報告し、規制に従う必要があるのは取引所の動きを見ても明らかです。
そこで今のところ、Wyreは、オンチェーンの「アイデンティティ」ではなく、オンチェーンの「コンプライアンス」に焦点を当てて解決していこうという方向性です。
サービス:Wyre SDKについて
Wyreを使うと以下のように決済を行うことができます。例えばユーザはクレジットカードで決済し、届き先のEthereumアドレスを指定し、ETHを送金/決済することができます。
こちらはWyreのSDKを用いていて、英語ではよく “On Ramp” という言い方がされます。On Rampとは、高速道路に入る車線や入り口ランプを意味しますから、クリプト世界への入り口とイメージすれば良いでしょう。またその逆のOff Rampの役割も果たします。つまりクリプトを使って法定通貨で送金したり決済するということです。
ちなみにこのWyreのSDKは、10行ほどのコードを組み込めば簡単にwebアプリに組み込むことができます。
ユースケースとしては例えばDEXがDappsがコンプライアンス遵守して法定通貨を受け付けられるようになります。
ユースケース:DEX / Dappsでの法定通貨⇛暗号通貨利用
今のバージョンの最大のユースケースは、DEXが即ユーザ受け入れ可能になり、規制遵守した形でユーザ認証できる点でしょう。ユーザの検証が完了すると、Wyreはオンシェーン・コンプライアンス・イニシアチブ(後述)のメンバーとして、ユーザが指定したウォレットにNFT(ERC-721準拠)を作成します。
このトークンは、Wyre以外にもライセンスを受けた主体から発行され、検証済みのユーザーのEthereumウォレットに適応されます。Twitterの青いチェックマークに似ています。
そして0xとpermissioned 流動プール(KYCなど条件をクリアしたユーザのオーダーのみが集められた流動性のプール)を実現する「フィルターコントラクト」により、 認可された取引相手とだけしか取引できないようにすることで、適格機関投資家の参入・マーケットメーカー参入も容易になるというわけです。
続き: https://token-lab.org/t/topic/499
・ 仕組み/詳細
- プラットフォーム側
- ユーザ側
- minter側(Wyreなど
・対応している通貨
・ビジネスモデルと手数料