Polkadotとは | ブロックチェーン間をつなぐ Web3プロジェクト
Polkadotとは
今ICOを実施しているPolkadotは「Web3」という団体の最初のプロジェクトです。
Web3は Gavin Wood氏(EthereumをVitalikと共に開発した)が中心となっている団体で「サーバーのない、分散したweb」をVisionに掲げています。いわゆるWebの次世代規格を構想しています。
分散型のwebソフトウェアプロトコル上でのアプリケーションを作ることが目的ですが、特に最新の暗号学を用いて分散化を保護することに注力しています。
(ちなみにPolkadotは英語で水玉模様の意味)
Web3の活動およびPolkadotについてはGavin自身の動画で語っているので、見てみてください。
今度この内容も少し説明しようと思っています。
今回はmediumの記事を和訳しました。そのあと自分の解釈をすこし補足しています。
Polkadot is coming...
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我々は今日までたくさんのブロックチェーンとその関連プロジェクトが形になっていくのを目撃してきました。中には、とても機能的でEthereumのようにオープンなものもあれば、一方でZcashのように非常にプライバシー性の高いものまであります。他には、企業の制限条件を満たしてプライベートに運営するために設計されたものも出てきています。
未来には、多種多様なブロックチェーンがそれぞれの特有の、そして1つのことに特化したような状況になるでしょう。現在は、これらのブロックチェーンネットワークは隔離されていて、何もコミュニケーションを取らず、相互運用性(interoperability)もありません。これは課題であり、安全にトラストレスな経済圏を作って当たり前にしていくためには、対処すべき課題といえます。
ポルカドットはブロックチェーンをつなぐネットワークであり、様々なブロックチェーンがメッセージのやり取りをできるようになります。
これはものすごく重要なことで、Web3の新しいエコシステムを作るのに大きな役割を果たします。
分散化されたアプリケーション(decentralized appsでDappsとよく言われる)がある世界において、相互やりとりするブロックチェーンは、Dappsに大きな可能性が与えます。(つまりDappが使われる幅が広がるためです。)
privateとpublicのネットワークとオラクル(現実世界からデータをとりブロックチェーンとやりとりをする部分)は素晴らしい分散化サービスを提供するでしょう。
But How?
セキュリティは、Polkadotのエコシステム内にプールされます。これは何かというと、個別のチェーンが最初にトラクション(牽引力)や信頼を得ることなしに "集団安全保障" を利用することができます。
Polkadotはさらに、個別ブロックチェーンがもつスケーラビリティ問題を緩和することもできます。並列にトランザクションを走らせることで、それらをパラチェーンとして一度に取引をしてしまうことができます。(parachain)
我々は、トークン所持者がプロトコルを超えて完全コントロール権を持つようなブロックチェーンを創り出しています。つまりすべての権限はリレーチェーンの参加者(トークン所持者)に渡されます。(他のチェーンでいうとマイナーに与えられているような権利のこと、例えばプロトコルのアップデートや修正などのガバナンスのこと。)
(※PoSといったほうが早いですね。)
これらがpolkadotトークン所持者に、昔のトレストモデルではない分散型の全く新しいシステムを想像させるでしょう。そして、複数のブロックチェーンを超えた共通のネットワークを作ることを目的としています。
そしてその上にのるチェーンやサービスは、みんなが作ることができます。
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以上が和訳でした。
簡単にいうと、様々な種類のブロックチェーンをつなぐネットワークということです。パブリック・プライベート両方のブロックチェーンをつなぐことができ、価値の交換だけでなく、情報の交換もできます。トラストレスなトランザクションがシームレスにエコシステム間で連携し、点と点をつなぐような具合で。(Polkadotという名前の通り。)
確かに、個別チェーンごとの特徴に特化して多くのチェーンが存在するため、どれが残る / どれが勝つなどと議論がされてきましたが、「共存を許容しお互いの経済圏を繋いでしまって、分散型アプリがより身近になるようにする」というのは実現すれば理にかなっていることに思えます。
つまりAチェーンでしたか使えないアプリがBチェーンでも使えるようになります。もちろん送金系はアトミックスワップでチェーン間の差異をなくすという方向になってきていますが、Dappまでもがチェーンの差異をなくすというのがトレンドのようです。
例えば、これを使うと、ブロックチェーン関連会社がクラウドセールを行うときに、参加者に銀行のプライベートチェーンでの承認を必須とすることができます。
またハリケーンIrmaがこの前アメリカですごかったですが、そのときも天気オラクルがハリケーンを確認し、IoTオラクルがその家の持ち主のダメージを観測するとして、その情報を元に、保険会社のブロックチェーンが損害に対する支払いを自動でトークンで実施することができます。
分散型の取引所のparachainができたとすると、Zcashのparachainを使って、匿名でビットコインの預入れができるようになります。(ビットコインでもZero knowlede proofが使える。)
トランザクションを複数レイヤーにしてスケーラビリティ問題に対応するのは新しくて、NEMなんかは最近利用用途やICOが増えてきて将来スケーラビリティ問題に直面する気がしてきているので、それらブロックチェーンへのソリューションとして良いものが出てきたという印象です。
またGavin Woodがリードしているプロジェクトなので期待をしているところです。
他にもvalidatorとか触れなきゃいかないところがありますが、次回ポストでまとめます。