The Coffee Times

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NEMユースケースにみる未来| NEMプロジェクトが世の中を変えていく

Bitcoin/Monacoinが高騰し、特にMonacoinはものすごい勢いをコミュニティ共に見せてくれているところではあるが、NEMもこれからということで、今回は進行中のプロジェクト(一部完了して実用できるものも含む)を紹介していく。

BLOCK-CON 2017などに参加し多忙なJeff氏から珍しく返信があり、少し話すことができた。LA行きたかったなぁ。)

NEMそのもの機能や思想は、前回こちらに書いたので、まだ読んでない方はぜひご一読頂きたい。

NEMの2つの特徴 | そしてそのブロックチェーンは、世の中を変えていけるか #NEM(XEM) - The Coffee Times

 ここで書いた、簡単という特徴のおかげで以下のプロジェクトが片手間でも進んでいる。

 

PacNEM

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トークナイズドされたゲームである。一人の開発者が平日夜と週末に作っているようだ。

ゲーム内ではNEMモザイクのトークンを使う。その用途はゲームを開始するためであるが、ゲーム内でのパフォーマンスが良いとさらにトークンがもらえて、友達にも上げることができる。(前回記事でいうところのTransferableなトークンである)

 

また「今日の1番高いスコア賞」など、何かしらの特典としてもらえる称号トークンも出て来るようだ。(それはNon transferableにして人には渡せない設計になるのだろう)

・pacnemのブログ:https://blog.nem.io/pacnem/

 

Game into Blockchainは個人的に面白いと思っていて、さらにVRを掛け合わせると色々なユースケースが思いつく。ちなみにNEM関連のゲームは他にもXarcadeというのがあり、なかなか味のあるゲームだが、地味に期待を寄せている。

 

 

Woo Commerce XEM payment

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Webサイトで一番使われているワードプレスに組み込むことでXEM決済に対応できるようになる。ECサイトのみならず、個人がブログで何かを発信していくときに大きな役割を果たす。

 

NEMp3

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ミュージシャン兼エンジニアな人が創ったNEMp3。上で述べた個人の情報発信をブロックチェーンと仮想通貨で実現している。ユーザ情報はすべてNEMチェーン上で暗号化される。XEMで彼の音楽を買ってダウンロードできる。ちなみにRubyを使って書かれているが、GET http requestができるかぎりどの言語でもOKで、RESTful APIのよいところだ。

 

LuxTag

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高級品の証明書をブロックチェーン上に創るサービスでUpdatable, Transferableなのが売りだ。こちらについては以前詳しくまとめたので、ぜひぜひ読んで頂きたい。

LuxTagについて ーNEM関連の有望プロジェクトは、活躍の場を広げることができるかー - The Coffee Times

 

NEMid

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BitIDのNEM版だ。アプリやWebサイトにログイン認証する際にNEMネットワーク使うもので、表示されるQRコードにNEMウォレットで読み取れば認証完了となる。

BitIDを使ったサイトを見ればイメージが掴めるだろう。

  

ioNEM

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NEMidと同じ開発者が作っている。Appostilleで証明書とIotデバイスを紐付け、その証明書に所有者だけが、Iotデバイスを操作できるということらしい。

例えば私がコーヒーメーカーの証明書をもっていたら、コーヒーメーカーのOn/Offは私だけが操作できるという具合だ。現状のIotデバイスでは鍵などが想起されるのだが、本格的なIot・AI化が進んだ場合は、多くの機械が自ら仕事をするようになるため、Proof-of-exsistanceが果たす意味は大きい気がしている。

IoNEMのGitlab:https://gitlab.com/nikhiljha/ionem

 

LAND STEAD

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市民にIDとなるトークンをつくり、所有物・財産を管理・譲渡できるというもの。アセット、プロパティの情報をブロックチェーン上にのせて運用する良い例で、トレストさんの記事がよくまとまっている。

トレンドストリーム:http://www.cryptostream.jp/nem-landstead-4308/

 

 

NEM Authenticator

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2FAの認証ができる Decentralized 2 Factorである。Google Authenticatorなどと同じようにスマートフォンにダウンロードして使うイメージ。例えばデスクトップPCでトランザクション作ったときに、このアプリがポップアップしてきて「本当に送りますか?」という感じ聞いてくる。そうすることで、なりすましが自分の意図しないトランザクションを作ったとしても、食い止めることができる。 

  

NEM krs

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NEM Key Recovery Service略であり、プライベートキーの復元を方法を模索する。プライベートキーをなくす、忘れるというのは深刻な問題でありつつも頻繁に起きている。クリプト界隈全体の課題である。パスワードを忘れても教えてくれるような、中央集権世界に慣れているからだ。先日「デジタル・ゴールド」を読んだが、やはりBitcoinが誕生してからこれまで、一貫してこの問題に頭を悩ませてきたことがわかる。(この本はおすすめで、実話だが物語として面白く、Bitcoinの歴史がわかる) 

 

ペットの名前は、母親の名前は、などたくさんの質問に答えたらwebhookを取得でき、そのwebhookを使ってプライベートキーを取り戻すというものらしい。

画像:NEMkrs Github

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NEM MicroWallet 

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Crome extentionの上に作られたウォレット。NEMネットワークが複数レイヤーであるからできることだ。

 

NEM Pay

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XEMを含むモザイクのためのモバイルアプリのウォレット。Android, iOSどちらもIonic Viewなどで使えるが非エンジニアではまだ使えない。しかし個人的には期待していて、これがあればトークンが簡単に使えるようになる。(現状はNanoWallet一択である)

オープンソースなので、mosaicで何かアプリケーションを作りたい場合は編集し応用できる。

 

XEM sign

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分散型署名コントラクトである。マルチシグのトランザクションに署名をしてくれるクライアントである。このクライアントにより、ペンディングされたトランザクションを、予め定めたルールにもとづき署名してくれる。

セキュリティにはマルチシグが欠かせないが、毎回それを署名すると非常に大変な場合、この条件なら署名する!と予め設定し、それに則って署名をすることができるものである。 

例えば、少額のXEMを配るFaucetを作ったとして、訪問者がその蛇口をひねったとしよう。するとXEM Signのクライアントが

・今日、何XEM配ったか

・あとどのくらいXEMが残ってるか

などを見て条件をクリアした場合にのみ自動で署名し、トランザクションを作るということが可能になる。その他に、アカウントのブラックリストホワイトリストを決めてフィルターできたり、1日、1週間でいくらまで、などconfig fileに細かな設定をしてあげることができる。分散型署名コントラクトを使えばできることは広がりそうである。

 

ここ1年でNEM関連サービスはどんどん形になってきた。これからもさらなる躍進を期待し、私も楽しんで頑張って行こうと思う。

 

 

投げ銭は泣いて喜びます.

BTC : 19MnRNP7PEbkkGdL3LqdyuYHaPyj7xA7Eh

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XEM : NDSKVY-BT4T6R-AGR6DV-PFOWX6-73UIMB-TGWFJD-6NBG

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