The Coffee Times

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BitcoinとLitecoin、ライトニングチャネルのAtomic Swapに成功

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Lightning Labsの開発チームは、テストネットのビットコインライトコインをライトニングチャネルで交換することに成功しました。(このような異なるチェーンでの通貨のやり取りはアトミックスワップと呼ばれます。)

トランザクションブロックチェーン上に刻まれず、コインの所有者を変えることに成功したことになります。

ライトコイン創始者のチャーリー・リーはBitcoin Magazineに対し以下のように答えています。

「以前実施したアトミックスワップは、オンチェーンであり、ブロックチェーンによる遅延や高い手数料などの制約がありました。」

「オフチェーンのアトミックスワップは、オンチェーンのアトミックスワップよりも簡単で、手数料も低く、プライバシー的にも優れています。」

 

 

ライトニングネットワークは、ビットコイン上の「セカンドレイヤーの支払い」ネットワークとして期待されていて、またライトコインなどの「ビットコインからフォークした他の暗号通貨」へのデプロイは比較的カンタンです。

 

もしライトニングネットワークが異なるチェーン上で実装されると、これらのチェーンは相互にリンクし合うので、ネットワーク上に「あるコインから別のコインに転送してくれる」ようなノードが1つでもあれば、「ビットコインを送り、それと同価値のライトコインを相手側が受け取る」というようなことが可能です。

リーはこのブログポストで、この可能性を感じ、自分の地位を投げ打ってでもSegwitのソフトフォークを支援するようになった、と説明しています。

segwit.org

 

 

  

テストについて

テストはローカルマシンで実施され、そのマシン内に2つのノード(名前はAliceとBob)が建てられました。BitcoinとLitecoin両方のチェーンを監視できるように設定され、固定レートで「テストネットのLitecoinをAliceからBobに送り、テストネットのBitcoinをBobからAliceに送る」ようなライトニングチャネルを作りました。テストの環境下ですが成功し、Lightning Labsは今日ブログビデオを公開し詳細を説明しています。

ノードが今日の取引所のようになり、通貨交換の役割を果たすようになる可能性もあり良いレートを競争しあうようになります。またそのような交換ノードが、支払いのプロセッサとして機能する可能性もあります。

つまりビットコインしか受け付けない店やサイトで、ライトコインが簡単に使えるなどです。またAからBにビットコインを送るのに、途中ライトコインを経由し、安く早くビットコイン送信が可能になります。

 

これからも開発が楽しみです。 

 

参考:

https://bitcoinmagazine.com/articles/atomic-swaps-how-the-lightning-network-extends-to-altcoins-1484157052/

https://bitcoinmagazine.com/articles/lightning-network-now-supports-transactions-across-blockchains/

https://blog.lightning.engineering/announcement/2017/11/16/ln-swap.html

Parityライブラリ自己破壊、何が起きたか、どう防げたか

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Parityのバグについて昨日、凍結された資金を持つPolkadotの見解を書きました。

そして今日、Parity側の見解がでました。

以下になります。

 

ーーー

116 02:33:47 UTC)にParityマルチシグウォレットの「ライブラリ」スマートコントラクトコードに脆弱性が匿名ユーザによって発見されました。

 

このユーザは脆弱性を利用し、自らをライブラリコントラクトのオーナーとなったのちち、このコンポーネントを破棄しました。Parityのマルチシグウォレットはこのコンポーネントに依存しているため、合計513,774.16 Ether(およそ190億円)および他のトークンを保持する587個のウォレットがブロックされました。ライブラリコンポーネントを破棄した後、ユーザ名「devops199」と名乗るアカウントはgithubにこの内容をあげました。https://github.com/paritytech/parity/issues/6995

 

パリティウォレット(UI)の他のすべての機能には、同様の脆弱性はありません。(

スタンダードのアカウント、非マルチシグアカウントにもありません)

 

影響を受けたユーザには連絡しており、まだ届いていない場合はcommunity@parity.ioまでご連絡ください。この問題が、プロジェクト・資金の将来に対して不安を抱かせてることを認識していて、実行可能な策を模索する努力をしています。

悪用が行われて以来、チーム全体で多くの議論や分析を行ってきました。この記事では、問題に関連する要因を明らかにし、質問や苦情への対応を書いていきます。

 

 

ウォレットのライブラリは監査されていなかったのか?

オリジナルの "Foundation" マルチシグウォレットコードは、Ethereum Foundationの開発チーム(パリティ・テクノロジーズ)とコミュニティのメンバーによって創られ、監査されました。そして多くレビューを受けました。

 

このコードには今回対象となったセキュリティ問題はありません。そして、パリティチームによって、ウォレットが作成されるたびにネットワークに展開される軽量のstubスマートコントラクトに再編されました。ちなみにこれには、一度だけ展開されたライブラリスマートコントラクトなどウォレットのロジックの大部分を含みます。

 

正式な監査はありませんでしたが、7月19日のバグと資金の回収もあり、このコントラクトは社内外に多くのレビューを受けていました。

 

 

事件の前に何が起きたか?

監査された元のスマートコントラクトの状態に近づけるため、できるだけ変更を加えないようにしていました。しかしこれは、ライブラリコントラクトが通常のウォレットと同じ機能を持ち初期化が必要であることを意味し、よってウォレットを消去するために設計された元のself-destruct機能(自己破壊機能)もまだ含まれたままでした。

 

2017年7月19日の攻撃の後、2017年7月20日にライブラリコントラクトを修正し、再度デプロイしました。

 

8月に、Github上のcontributorである、アカウント名 "3esmit”は、デプロイのときにinitWalletが呼び出されるべきようにコード変更をすべきと勧めました。

したがって、私たちはこの提案された拡張をライブラリコントラクトに実施し、

構築時にinitWalletを呼び出すことによって自動的に初期化するようにしました。

この推奨を拡張だと解釈し、変更されたコードは定期的なアップデートのときに展開されることになりました。

 

11月6日03:25:21 PM + UTCに、 'devops199'は7月に導入されたコントラクト内にあった未初期化オーナーを見つけ、それを初期化し、自分をオーナーとして設定しました。その後、devops199はライブラリコントラクトを消し去りました。

 

どのようにすれば防げたのか?

この悪用を避けることができた2つの方法があります。

たとえ誰かが所有権を持っていたとしても、もしコントラクトコードに自らを消す機能(suicideやkill)が含まれていなければ、何もすることができなかったでしょう。 kill機能は、元の監査済みコントラクトの残りの部分でした。もう1つの方法は、3esmitによって提案されたことを、コード変更と再デプロイによって自動的に、または7月に導入されたコントラクトに手動で、すぐに実施されていたら、防げていたでしょう。

 

パリティ・テクノロジーズは、当社が作成するスマートコントラクトについて正式な監査を、外部に定期的に依頼しています。たとえば、当社のKYCサービス「PICOPS」および当社が支援するICOの販売契約には、厳しい監査要件があります。

 

しかし、より多くの監査を行うだけでなく、セキュリティを実現するためには、デプロイ、監視、およびテストのための、より後半で正式な手順とツールが必要であると考えています。エコシステム全体としては、特にコントラクトの数や複雑さが増した場合に、同様の問題が再発するのを防ぐために、上のような手続きやツールがすぐにでも必要であると考えます。

 

パリティ・テクノロジーズは、凍結された資金を開放するために何をしているか?

深刻に状況を後悔しており、既存のEIP、また新しいEIPの提案に懸命に取り組んでいます。これらの改善提案は今後、ブロックされた資金の救済措置として一般的なケースに対応できるでしょう。

 

そのような改善案がいつ実行されるかについてのタイムラインはありません。私たちはコミュニティの意向に従い、他のプロトコル改善のような定期的なEIPプロセスを進めます。パリティ・テクノロジーズは、提案に関する開発を多く実施し、Ethereum Foundationチームおよび更なるプロトコル層開発のためのコミュニティと建設的に協力します。

 

 

他に実施する予定の事項は?

・最初のステップとして、適切なセキュリティと操作手順が確立されていると感じるまで、マルチシグマウォレットを展開する機能を削除して、これが再び起こらないようにします。

パリティウォレットUIは、安全であるとみなされるグノーシス、WHG、またはその他の複数のシグネチャウォレットを引き続きサポートします。

Parity Walletを使用して、事前に展開されたマルチシグウォレットを見たり、使用したりすることができます。

他のコントラクトと同様に、マルチシグコントラクトを手動で導入することも可能ですが、マルチシグ固有の統合された方法はありません。

 

・ウォレットではなく、ウォレットがおいてあるクロームの中間インフラストラクチャーに、注力していきます。この意味で、ウォレットはパリティを拡張できる「ユーザーレベル」のソフトウェアになります。

・我々は、秘密管理、鍵生成とパスワード管理、署名と自動更新を含む、既存のすべての機密コードの、フルスタック外部セキュリティ監査を委託しています。

・私たちは内部的にプロセスと手順を見直すことに多大な努力とリソースを投入し、具体的には業務セキュリティに専念するチームを作っていきます。

このチームは必要に応じて拡張され、リソースを自由に使います。チームは、パリティ・テクノロジーズの提供する重要な部分のレビューとメンテナンスを担当します。

 

必要なコントラクトのデプロイが、このリポジトリ内のコード変更とレビュープロセスに適切にリンクされていることを確認し、そのためのツールを作成するための取り組みをサポートします。

例えば:

・航空宇宙や医療などのように、各コントラクトごとに、デプロイのチェックリストをつくる

・デプロイされたコントラクトについては、リポジトリ内の最新のレビュー済みバージョンと比較して正しいか常に監視する

などです。

 

・私たちは、社内で努力するだけでなく、次のような外部のヘルプやリソースを探していきます。

・正式な検証や証明支援など、他のスマートコントラクト言語やツールの研究開発サポート

・ツール、言語研究、およびテストに焦点を当てたリサーチチームとの開発関係。

次世代の資産管理のセットを創るチームの作成。

セキュアなストレージとリカバリのためのツールを提供するマルチシグネチャ、タイムロック、デッドマンスイッチ用のボールトセーフなコントラクト。

・バグバウンティプログラムを拡張。(すべてのソフトウェアをオープンソースのソフトウェアとして提供しています)

 

パリティ・テクノロジーズは、エテリアムの技術開発の先駆者であり続けるよう努力し、コミュニティにとって安全で便利な技術を開発するために尽力します。

 

ーーー

 

まだあまりタイムラインなども不明確なようですね。

ただこれらの改善が、今後のEthereumおよびクリプト界隈の新たな技術を生み出してくれると良いです。

 

原文:

A Postmortem on the Parity Multi-Sig Library Self-Destruct – Parity Technologies

 

 

 

 

Parityバグ、Web3の見解アップデート

Parityのバグの問題について資金が凍結されたWeb3 Foundationのアップデートを翻訳しています。

 

medium.com

 

11月8日、EthereumのカンファレンスDevcon3のあとに、Parityのマルチシグウォレットのライブラリに脆弱性が見つかり、悪意のなかった人がコントラクトコードを潰し、Web3 Foundationが主に使っていたウォレットが操作できなくなりました。資金は奪われていませんが、送金などの操作が一切できない状態です。

 

この結果、Web3 FoundationがICOで集めたうちの 306,276 ETHがオフラインのマルチシグウォレットに凍結されている状態です。

 

現状について

今時点で、Web3Foundationは $45Mのフィアットと、BTCがあります。一部は法律や会計などの必要資金にあてられますが、それでもPolkadotを開発していくのに十分な資金が残っています。

このレベルの資金であれば、元々の技術思想、開発予定で継続していけるのは間違いないといえます。

そして今時点で、遅らせたり、開発やデプロイを他の方法に変えるなどという必要もありません。

さらにこの資金はただ単にPolkadotを開発するだけでなく、コミュニティを形成し、ミートアップやカンファレンス・ハッカソンを行うのに十分な金額です。

 

多額の援助を得たため、トラブルが起きる前より少ないですが、Polkadot以外にもWeb33やクリプト経済に使うことも可能です。

これらはWeb3のミッションの重要な部分と考えますが、もちろんPolkadotのメインのプロダクトではなく、Web3に余裕が出るまでは二の次のことです。

もしブロックされた資金が使えるようになれば、本来の用途に使う予定です。

つまりPolkadotのコアプロトコルではないR&Dに対してのサポートです(

Whisper, Swarmや他のツールやプログラミング言語、学術研究など)。

ブロックされた資金がこれらのプロジェクトの支援に使われ、経済圏によって良い影響を与えられることを望んでいます。

 

ブロック解除への技術的解決策

Vitalikによって提出されたEIP156(Ethereum Improvement Proposal)は、このブロック解除の1つの解決策になりそうではありますが、Web3 Foundationの資金を開放するには少し不十分です。しかし、十分な解決策となるような努力が、EIP156と同様の趣旨の技術的提案の元、行われています。

資金がもどり、Ethereumのプロトコルの技術改善によっても良いwinwinな状況になることを望んでいます。

 

Parityのマルチシグウォレット利用の決定について

Web3は、Parityのマルチシグを軽い気持ちで扱うとは決めていません。MistやConsensys/Gnosisウォレットと比べた結果、以下の3点でParityを選んでいました。

1.サポート、2.セキュリティ、3.コールドウォレットの統合です。

 

1.サポートに関しては、Polkadotのクラウドセールで働いてる数名はベルリンに住んでいます。Parityも、色々なところに場所を構えていますが、ベルリンがベースです。

フェイスtoフェイスのテクニカルサポートは、単なるサポートだけでなく、設定オペレーション中に様々な対応が期待できる、利用することができました。

 

2.セキュリティについては、Parityは数ヶ月前にかなり大規模な問題を起こしています。

当時は、以下の状況から我々はセキュアだと判断しました。「arityすべてのコア開発者が直したコードをレビューし、さらにEthereumのセキュリティ組織にもレビューされ、そして何人かが問題について説明するためにコードを分解・解説した記事を書いていました。」

こんな状況から、深刻なバグはもう無いだろうと信じていましたが、それが間違いでした。

 

3.コールドウォレット統合については、署名をセキュアに使いたかったためです。Parityウォレットは、マルチシグのトランザクションにおいて、ネットワークから物理的に隔離された(エアギャップ)のコールドウォレットを提供するもので、当時調べたときにはParityのみがその特徴を有するウォレットでした。 

 

今後について

ParityはPolkadotの救済にコミットし続けます。

我々は、資金を解放するためのいろいろな選択肢を試していきます。コミュニティのサポートが必要になると理解しています。今後もフィードバックや質問を受け付けています。

法定通貨 vs 暗号通貨 (コスト面)

Bitcoinは最近、最高値(いわゆるAll Time High=ATH)を更新し続け、Ethereumも既存ビジネスの仕組みをDisruptしようと日々存在感を増し続けています。

 

暗号通貨は、Iot時代には欠かせないし、個人のクリエイティブにお金をもたらすものと思っています。そこでコストについて考察しているブログ記事の意訳をしました。

クリプトのコストを見るために、まず既存のお金のシステムとそのコストについて知る必要があります。これからトランザクションのコストと、インフレーションのコストの2つの観点から、既存のお金と暗号通貨(フィアットとクリプト)を比べていきましょう。

 

トランザクションコスト

2015年においてキャッシュの使用は、2.35兆USドル(日本円にして235兆円)なのに対し、小切手や、クレジット/デビットカードACH transferは、178兆ドル(日本円にして1.78京円)でした。それらをまとめたのが以下の図です。(画像:Federal reserve

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トランザクションの数はクレジットカードなどのノンキャッシュが圧倒的ですが、価値に換算すると一番小さいのがわかります。まずお金のコストを話すために、クレジットカードの支払いについて見ていきます。どのように動作し、コストがどうなっているのか見てみましょう。

 

クレジットカード

トランザクションごとに、クレジットカード会社に2-3%のコストがかかると言われていて、クリプトはそれを変えると言われてますが、実際この2-3%はどこにいっているのでしょうか。

一般的にクレジットカードを使うと、5つの登場人物(役割)がでてきます。

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画像

 

Consumer、Merchant、Issuer、Acquirer、Switchの5つです。

このConsumerは物やサービスを購入する人で、それを提供するのがMerchant(お店とか)です。

そしてそのトランザクションを、Issuer、Acquirer、Switchが手助けします。

Issuerはクレジットカード会社・銀行のことで、Consumerはそれらの会社からクレジットカードを受け取ります。

Acquirerは、店などがクレジットカード受付するために使う機関(加盟店契約会社)で、StripeやSquare、Paypalなどがあります。日本ではIssuerがその役割を兼ねていることも少なくないそうです。

そして最後にSwitchですが、これはVisaやMastercardなどのIssuerやAcquirerと共同してトランザクションを完了させる役割があります。

ここでSwitchは仲介者の役割を果たし、「Consumer / Issuer」と、「Merchant / Acquirer」をつなぎます。

これによって、「クレジットカード利用者」と、「それを受け付けるお店」の2者間に関係性がなくてもトランザクションができるようになります。(むしろ、スイッチ(VisaやMastercar)をそれぞれが信頼する必要があります。)

ここで一般的なコストは一体何で、手数料はどこへ支払われるでしょうか。

 

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Consumer(自分らのようなカード利用者)が何かのサービスのためにMerchant(お店)に100ドル支払ったとします。

するとお店は、2%の手数料と$0.24のトランザクションチャージを支払う必要があります。そしてお店には$97.76が手元に残ります。

この$2.24は、Issuer(カード会社)、Acquirer(加盟店契約会社)、そしてSwitch(Visaやマスターカード)に山分けされます。上の写真の様な感じです。

トランザクション手数料の大半が、IssuerやAcquirerによって保持され、だいたい0.1%だけがVisaやMastercardなどのSwitchのもとへいっているのが分かります。

クレジットカード会社(Issuer)に払われた手数料(ここでいうと$1.80)は、詐欺防止などのためにも使われますが(~$0.12)、大半は、広告などのあまり価値の高いとは言えない付加価値サービスに使われます。また詐欺のコストや支払い取り消しのコストなどの追加のコストも、Merchantが支払います。(~$0.29)

 

 

Automated Clearing House(小口決済システム)

ACHと言われる小口決済システムの支払いは、235億回ほどのトランザクション数ですが、145兆ドルもの価値になります。ACH支払いは、電子上でお金をやり取りする方法として、これまでは最も効率的と言われています。

平均のコストは$0.27で、プロセスに2-3日の営業日がかかります。

さらに、ここで面白いのは、平均$6,193ドルが送金のためロックされているため、ACHトランザクションの価値およびコストは、思っているよりも高いということです。

もしお金の時間的価値が年5%だとして、3日間ロックされているとした場合、平均コストはトランザクションあたり$1.69にもなります。

(時間的価値とは、同じお金でも今日のお金のほうが、明日のお金よりも価値があるよいう考え方。その理由や解説はこちらのブログが参考になります。

平均のコスト($0.27)と、時間によって失うコスト($1.69)を足すと、ACHのコストは$1.96といえます。

 

Bitcoin

次はクリプトを代表してビットコインを見てみましょう。コストはいくらでしょうか。Bitcointicker.coからとってきたチャートが下にあり、あるブロックナンバーで承認されるためのトランザクションあたりのコストを示しています。シンプルなビットコイントランザクションのサイズは250byteほどなので、トランザクションコストは約0.000625BTC(~$4.5)くらいといえます。

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参考:Bitcoin Network Statistics

 

Ethereum

それではEthereumはどうでしょうか。Ethereumのネットワークは、より速くトランザクションを実行できるため、コストはビットコインよりも低くなります。現在は2ブロックの承認のコストは、1gwei($0.007)あたりと言えます。

 

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参考:ETH Gas Station | Consumer oriented metrics for the Ethereum gas market

 

 

トランザクションコストのまとめ

これまでの金融サービスではリアルタイムの送金方法はありませんでした。クレジットカードは数秒で記録されますが、トランザクションが承認・終了までは数日必要です。

一番はやい方法であるwire transferも24時間ほどでできますが、上にあげたものよりもコストが高いやり方になります。さらにクリプトは仲介者がいません。

 

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ビットコインは、小切手よりも優れているけれど、ACH(お金の時間的価値ふくみ)よりは少しコストが高くなっています。しかし、ACHで送金するお金が大きい場合は、Bitcoinのほうがコスト的に優れているといえます。さらに、ビットコインは、$200以上の支払いのときは、クレジットカードよりも安くすむ方法といえます。

Ethereumはさらに安い方法かつ速い送金手段です。ビットコインほどは流動性は今はありませんが、今後流動性がさらに高くなり、より便利になると想像しています。

 

インフレコスト

その他のコストとして、インフレーションのコストを考えてみましょう。

お金の供給が増えてインフレすることによって、お金の価値が下がるという内在的なコストがあります。以下は、USドル、ビットコインイーサリアムの「インフレレート」

を示すグラフです。

 

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現在、USドルのインフレレードは2.0%、Bitcoinが4.0%、Ethereumが7.8%となっています。ビットコインのマネタリーポリシー(政府でいうところの金融政策)はプロトコルとして決まっています。(供給量・時期がきまっている)

したがって、21Mのビットコインがマイニングされるまでの将来のインフレレートが分かります。これを見ると、ビットコインは2020年の6月には、1.7%までレートが落ち、USドルの過去最高3.2%と随分レートの幅が出ることになるとわかります。

Ethereumのマネタリーポリシーは、コミュニティのコンセンサスによって少し不明確ですが、Proof-of-stakeの移行あとは、インフレレート0.5%を目指すそうです。

従って、今日では、USドルがインフレコストにおいては勝っていますが、2.5年後にはビットコインもEhtereumも、USドルよりもインフレレートが低くなり、ホールドもしくは使用のコストが安くなると言えます。

 

最後に

この分析では、2つのコスト(トランザクションコスト・インフレコスト)について見ていますが、その他にも、詐欺や将来の価値、ボラティリティといったコストがあります。

ここでの結論としては、ビットコインやEthereumはこれまでの手法よりもトランザクションコストが安いということです。そしてUSドルは現在、2%と最も低いインフレレートで高いときでも3.2%でしたが、クリプトは将来それらよりもずっとインフレレートが低くなります。

2年以内に、トランザクションコストもインフレコストも、クリプトのほうが有利になるので、盛り上がってはきたクリプトですが、実はまだこれからなのです。

Ethereumはどのように動いているのか

最近では主要なメディアEthereumが出るようになってきました。Ethereumを聞いたことがあってもよくわからんという人が多いと思います。

また、AmazonがEthereumの名前のついたドメイン名を取得したというニュースも、なぜかBitcoinのイラストが表紙になってしまうのが現状です。理由は、EthereumよりBitcoinのほうが大衆の関心を掴みやすいからでしょう。

そんなEhereumですが、2018年は大手メディアが解説をし始めたり、解説本が出たりとする年になるでしょう。2017年のビットコインと同じように時代を飾ると予想しています。そんな時期にEthereumについて知っていたほうがいい!ということでこのポストを書きました。

基本はこちらのブログポストEthereumのイエローペーパーを翻訳・解説しながら仕組みにせまっていきます。図も同ブログポストとホワイトペーパーから引用しています。

テクニカルレベルでEthereumがどう機能するのかを説明します。興味のない人も、技術的なことが少し分かる、ことになることを望んでいます。

途中の構造のところで難しいと感じる部分があるかもしれませんが、雰囲気で読み進めて、ガスやトランザクションなど馴染みのあるところまで読んで全体像を掴んでみましょう。

続きを読む

Ethereum Devcon3のVitalikのコメント

メキシコ、カンクンでEthereumの開発者カンファレンスが行われています。

www.youtube.com

 

Ethereumの創業者であるVitalik Buterinは、ブロックチェーンの近い将来のビジョンを共有しました。話の中心は、データがサブセットに分割されるシャーディング(sharding)というプロセスについてです。小さいデータパケットを、ノードに格納することができるようになります。(今はフルノードに関してはすべてのトランザクションの履歴全体を同期する必要があります)

 

ソフトウェアはまだ開発中ですが、このアプローチは、トランザクションコストと処理時間を短縮し、Ethereumの抱える最も解決すべき課題であるスケーラビリティを向上させるためのアプローチだと彼は語ります。

 

さらに、デプロイは少し先になりそうだそうですが、Pythonでのshardingのproof of conceptは完成に近いようです。

 

またEthereumの他のプロジェクトにも言及しました。例えばEthereum Virtual Machineのアップグレードについてで、 WebブラウザがEthereumノードとして動作することを可能にする、Ethereum flavored webAssemblyeWASM)と呼ばれるメカニズムになるようです。

さらに 「ステートレスクライアント」と呼ばれるコンセプトが開発され実装されると、クライアントとネットワークを同期させるプロセスを合理化することができます。

 

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ビットコインが70万円を突破

タイトルの通り、1ビットコイン(1BTC)の価格が70万円を超えました。

つい2ヶ月前は45万円突破で、上がりすぎでしょう。と思っていたのですが。

coffeetimes.hatenadiary.jp

 

 

ちなみに1BTCが70万円なだけで、0.1BTC(7万)とか、0.01BTC(7千円)など、分割して購入できます。一番はじめの方などは、ここがわからず、高すぎといって躊躇する人をよく見てきました。

さて価格がここまで行くと、いろいろとキャズムを超えます。エンジェル投資する人や独立する人も増えるでしょうし、企業も開発に回すリソースが増え、より仮想通貨が身近になるサービスが出て来ることでしょう。

ガバナンスの問題で色々、実はあるんですが、それは後のち解説します。

 

まだ持っていない方は、体験してみましょう!(煽り

Zaif

Coincheck