The Coffee Times

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ビットガールズで見るトークン経済・トークンエコノミー

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http://bitgirls.io/ja/about

 

11月から東京MXでビットガールズという番組が始まります。本件の英訳をお手伝いをしていますが、この試みが非常に大きな枠組み、というより世界中を巻き込んだ「実験」であることがわかってきました。今回は仮想通貨・暗号通貨にあまり馴染みがない人に向けて、その面白さと楽しみ方をお伝えします。番組への参加の仕方も書いていきます。

 

概要

すべてが明らかにはなっていませんが、出演者の女性たちがゲームや競技、レッスンをこなして競い合う、というバラエティ番組です。出演者の女性は、ちょうど順次発表されている段階であり、レースクイーンやグラビアアイドルや一輪車世界チャンプなど、多岐にわたっています。今後、追加・入れ替えが行われるとも言われています。期間は以下の通りです。

特番前編:2016年10月21日金曜日深夜26時 TOKYO MX
特番後編:2016年10月28日金曜日深夜26時 TOKYO MX
<11月からレギュラー放送開始>
レギュラー:毎週金曜日 深夜26:10~26:39 TOKYO MX

 

視聴者参加型の仕組み①トレカブ

普通のバラエティ番組では以上で十分ですが、ビットガールズは仮想通貨・暗号通貨(以下:暗号通貨)が登場します。

それぞれのメンバーにトレカブ(トレカ+株)があり、視聴者はそれを暗号通貨で買うことができます。トレカブとは名前の通り、トレーディングカードのようなものであり、株のようなものでもあります。

例えば、「Aちゃんが好きで応援したいからAちゃんのトレカブを買う」というトレーディングカードの側面が購買動機となるファンが現れます。すると、Aちゃんトレカブは価値が付き、時価総額がつきます。

または「Aちゃんのファンは多いから価値が高くなるだろうから、今のうち買って高騰したら売ろう」という株式的側面から購入をする人も現れる可能性があります。

そして購入後に取引所で売ることも可能です。このように参加者が自分の好きな人のトレカブを買うなり売るなりした結果の時価総額というものが番組に反映され、番組内の競技や立ち位置に影響してきます。

 

視聴者参加型の仕組み②投票

さらにこのトレカブ所持者には(誰のトレカブを所持しているかに限らず)、投票券トークンが配られる予定になっています。この投票券での投票は、番組内での意思決定に影響します。このように好きな出演者を応援したり、番組内の振る舞いに視聴者が影響を与えることができる参加型のテレビ番組ということです。

 

価格の変動が予想できない

テレビ番組ではあるもののインターネットでの配信が決まっており、英語・中国語は最低限キャプションがつく予定のため、日本人以外からの参加があると考えられます。すると出演者のトレカブの時価総額争いにも影響し、順位の変動が難しく、とても興味深い人間の経済活動が見れるでしょう。

 

 

 

新規性・実験性

個人を「株式会社自分」のようにすることは新しい実験性のあるものと言えます。この感覚が浸透されれば、埋もれている才能ある人々が生まれてくる可能性が十分にあります。フリーランスSNSとしても有効です。例えば「グラフィックデザイナーBくんにデザインをしてもらう権利のある "Bくんトークン" を持っているが、最近評判がいいので価値があがってきたから人に売ろう、将来有望だからBくんトークンを買っておこう、Bくんトークンで発注をすると特典があるからBくんトークンを使おう」などということが起こり得ます。2次流通の環境が整備されるという観点でいえば、航空券なども簡単に売買が可能になります。

憶測ですが、番組の制作費は数億かかるため、このビットガールズによって純利益を上げることは非常に難しいです。しかしファーストペンギンとして「可能性を世間に知らしめる」という野望から始まったものと認識しています。大いに期待しております。

 

参加の仕方

参加の仕方ですが、トレカブ購入は、初期募集(ICOといいます)とトレカブ公開後(ICOのあと)に分けられます。

ICOに関しては、Zaifのサイトより、ビットコインなどの暗号通貨を送信しトレカブを購入することができます。トレカブの受取は、ICOが終わった後であり、その時のビットコイン換算で計算されたトレカブ量が配布されます。

ICOの終わったあとは、Zaifの取引所で交換ができる予定となっています。つまり売る人が現れれば、その人から買うことができます。